「自分ひとりで営業していた方が、もっと売上を上げられるのではないか。」
マネージャーに昇進した直後、私はそんな葛藤を抱えていました。
部下の育成、チームの成果、自分自身の数字。
何を優先すべきなのか分からず、手応えのない日々。
今回は、営業マネージャーとして迷い続けた私が、視点を変えたことでチーム成果を伸ばせた実体験をお伝えします。
マネージャー昇進後に直面した葛藤と孤独
初めて「会社に認められた」と感じたのは、昇進辞令を受け取った瞬間でした。
正直、嬉しかった。
しかし、その喜びは長く続きませんでした。
「マネジメントって、いったい何なんだ?」
管理なのか、育成なのか、リーダーシップなのか。
言葉は知っているのに、実感が伴わない。
部下の失敗をフォローし、自分の営業活動は後回し。
数字は思うように伸びず、「一人でやった方が効率的ではないか」という思いが頭をよぎります。
チームを任されているはずなのに、孤独でした。
成果を出したいのに、方法が分からない。
焦りと苛立ちが積み重なっていきました。
“育てる”から“理解する”へ視点を転換したとき
転機は、「育てなければ」と力んでいる自分に気づいたことでした。
そこで私は、“育てる”ことをいったん脇に置き、
“理解する”ことから始めることにしました。
メンバー一人ひとりの価値観や考え方を丁寧に聞く。
成果だけでなく、感情にも目を向ける。
そして、「私たちは何を目指すのか」を言葉にして共有する。
時間はかかりましたが、少しずつ信頼関係が生まれました。
数ヶ月後、チームは目標を大きく上回る成果を出しました。
かつて「一人でやった方がいい」と思っていた自分が、
今では少し懐かしく感じます。
マネジメントの課題を乗り越えるために必要な“対話の時間”
マネジメントに悩むとき、多くの人は「どう指導するか」「どう成果を上げさせるか」に意識を向けます。
しかし、成果の土台になるのは“理解”と“対話”でした。
ただし、当事者である限り、自分の思い込みや視野の偏りにはなかなか気づけません。
私自身も、ひとりで抱え込み続けていました。
もしあのとき、第三者と対話しながら自分の考えを整理する時間があったなら、もっと早く本質に気づけたかもしれません。
ビジネスコーチングは、答えを与えるものではなく、自分の思考を整理し、視点を広げるための“対話の場”です。
マネジメントに迷ったときこそ、立ち止まり、自分の考えを言語化する時間を持つこと。
その小さな一歩が、チームの成果と、リーダーとしての在り方を大きく変えていくのだと、今は実感しています。